徳島大学泌尿器科では、平成30年度の新入教室員を募集しております。
卒業年度、卒業校、年齢、性別などは不問です。年度途中での採用も随時受け付けています。
当科は若手医師の活躍の場も多く、あたたかい雰囲気で泌尿器科専門医や透析医学会認定医取得、各種泌尿器科サブスペシャリティ領域の専門医・認定医取得を目指した泌尿器科研修が可能です。病院見学やお問い合わせもいつでも受け付けています。
平成30年度医員募集要項
条 件 |
医師免許取得後2年以上臨床研修を行った者または、 平成30年3月までに卒後臨床研修を修了(予定)している者。 |
---|---|
募集人数 | 規定はありません。希望される方はご応募ください。 |
処 遇 | 国立大学法人徳島大学有期雇用職員就業規則による。 |
募集のため の書類 |
当科にお問い合わせください。 連絡先電話番号:088-633-7159(医局電話番号) 連絡先FAX番号:088-633-7160(医局FAX番号) メールアドレス:[email protected] (総 務 医 長 高橋 正幸) :[email protected] (泌尿器科科長 金山 博臣) |
募集の 締め切り |
随時受付中 |
徳島大学泌尿器科では、泌尿器科専門医制度に基づき、泌尿器科学の進歩に即応して、高度の知識と技術を習得した泌尿器科臨床医の養成を図ることを目的とした専門研修を行っています。
「泌尿器科医は超高齢社会の総合的な医療ニーズに対応しつつ泌尿器科領域における幅広い知識、練磨された技能と高い倫理性を備えた医師である」という基本的姿勢のもと、
1)泌尿器科専門知識
2)泌尿器科専門技能:診療・検査・診断・処置・手術
3)継続的な科学的探究心の涵養
4)倫理観と医療のプロフェッショナリズム
の4つのコアコンピテンシーからなる資質を備えた泌尿器科専門医になることを目指します。
徳島大学の専門研修プログラムでは、腎・尿路・男性生殖器及び副腎など後腹膜臓器の疾患全般をバランスよく学ぶことができ、さらに患者の生活の質(QOL)への配慮やインフォームド・コンセントを行えるようにしています。泌尿器科各種関連領域(サブスペシャリティ)についても専門医が直接指導にあたります。
四国で初のロボット手術の導入など、最先端の医療技術にも取り組み、泌尿器生殖器悪性腫瘍の基礎研究も充実しています。
1)大学院進学コース
2)臨床修練コース
3)地域医療枠コース
の3つから選択することができます。
1)入局後の一般的な研修内容
入局後 年数 |
卒後 年数 |
身 分 | 研修内容 | 資格等 |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | 大学病院医員 (連携病院での研修も可能) |
一般泌尿器科 | |
2~3 | 4~5 | 連携病院スタッフ(大学病院医員も可能) | 一般泌尿器科 | |
4 | 6 | 大学病院スタッフ(大学院への進学も可能) 連携病院スタッフ |
学位研究 サブスペシャリティ研修 |
4年の専門研修後泌尿器科専門医取得 専門医取得後、日本透析学会専門医取得 日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医、日本性機能学会専門医、日本小児泌尿器科学会認定医、日本排尿機能学会認定医、日本がん治療認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本臨床腎移植学会認定医、日本移植学会認定医など希望するサブスペシャリティ領域の専門医取得 |
5~ | 7~ | 大学病院スタッフ 連携病院スタッフ |
サブスペシャリティ研修 研修指導 国内外留学 |
泌尿器科専門医の取得を目指した教育研修体制をとっており、卒後臨床研修修了後、基本的には大学病院で1年間の研修を行った後、連携病院で研修を行います。卒後臨床研修の後、4年間の泌尿器科専門研修を行うと泌尿器科専門医の取得が可能です。大学院生として研究に従事したい場合は、専門医取得前に大学院に入学できます。
◆ 専門研修1年目
泌尿器科の各疾患に関する基本的な知識の取得と診断能力を養います。必ず泌尿器科専門医あるいは指導医によるマンツーマンの教育を受けます。また仙骨麻酔、前立腺生検、膀胱鏡、膀胱生検、腎瘻造設術、尿管ステント留置術などを学び、初歩的な手術の執刀や助手を務めることにより基本的な手術手技の習得を行います。また、泌尿器科癌に対する薬物療法についても理解を深めます。
◆ 専門研修2~3年目
連携病院(拠点教育施設や教育関連施設)で、泌尿器科全般に関して症例の経験を積みます。経尿道的前立腺切除術や経尿道的膀胱腫瘍切除術などの内視鏡的手術をはじめとして、包茎手術、停留精巣に対する精巣固定術、精巣摘除術、腎摘除術、膀胱摘除術、尿路変向術、前立腺全摘除術などの手術を学びます。また、透析に携わっている病院が多いため、血液透析や腹膜透析の導入や管理について研修します。
◆ 専門研修4年目
基本的には、連携病院や大学病院において臨床や研究で活躍できる場を提供します。大学病院や拠点教育施設には腹腔鏡手術(腎摘、副腎摘除、前立腺全摘除術、腎盂形成術)の認定医が複数在籍しており、その指導の下にこれら腹腔鏡下手術の研修を行います。大学院への進学希望者は、専門医取得前から大学院に入学できます。当科では、泌尿器科癌に対する分子生物学的研究を中心に行っており、泌尿器科学教室のみならず学内の基礎医学の研究室や国内外への留学にて研究を行うことも可能です。連携病院で継続して臨床に携わることもできます。専門研修4年修了後には泌尿器科専門医の取得を目指します。
◆ 専門研修修了後
関連施設にてさらに臨床経験を積みますが、大学病院での勤務を希望する場合には、高度な臨床経験や研究に加えて、サブスペシャリティ領域の診療、研究、教育にあたり、それぞれの領域の専門医取得を目指すことも可能です。基礎的な研究を継続することも可能です。引き続き連携病院で指導医として臨床、教育に携わることを選択することもできます。
◆ 取得可能な専門医・認定医
1)泌尿器科専門医
2)泌尿器科指導医
3)日本透析医学会専門医
4)日本透析医学会指導医
5)日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
6)日本性機能学会専門医
7)日本小児泌尿器科学会認定医
8)日本排尿機能学会認定医
9)日本がん治療認定医
10)日本内視鏡外科学会技術認定医
11)日本臨床腎移植学会認定医
12)日本移植学会認定医
2)大学病院での週間スケジュール
各種泌尿器科疾患の入院患者を担当します。受け持ち患者の検査、治療には責任をもってあたり、カンファレンス、教授回診では、症例提示を行います。
曜日 | 午前 | 午後 |
---|---|---|
月 | 症例カンファレンス、手術 | 手術 |
火 | 外来診療、入院患者処置 | 教授回診、医局会 |
水 | 抄読会、手術 | 手術 |
木 | 外来診療、入院患者処置 | 検査、小手術 |
金 | 外来診療、入院患者処置 | 検査、小手術 |
3)研究・大学院
尿路性器悪性腫瘍を中心に、臨床や基礎的研究を行い、特に分子生物学的研究を盛んに行い多くの業績を残してきました。学内においては、疾患ゲノム研究センター、疾患酵素学研究センター、生化学教室、薬理学教室などにおいて共同研究を行ってきました。
また最近では泌尿器科教室独自でも、分子生物学的手法を用いた泌尿器科癌に関する研究体制が十分に整ってきています。希望者は大学院への進学、留学による海外での研究も可能です。
4)研修連携施設一覧
連携施設のほとんどが、四国内の主要都市の総合病院です。泌尿器科は原則として複数以上の医師派遣を行っており、どの施設においても指導医の指導が受けられる状況です。
基幹施設 | 診療拠点病院 | 関連教育施設 |
---|---|---|
(徳島県) 徳島大学病院 |
(徳島県) 徳島県立中央病院 徳島市民病院 徳島赤十字病院 吉野川医療センター 徳島県鳴門病院 阿南中央病院 川島病院 亀井病院 (香川県) 高松赤十字病院 四国こどもとおとなの医療センター (高知県) 高知赤十字病院 高知高須病院 (愛媛県) 愛媛県立中央病院 四国がんセンター 四国中央病院 (佐賀県) 藤崎病院 |
(徳島県) つるぎ町立半田病院 徳島県立三好病院 (香川県) 高松市民病院 さぬき市民病院 屋島総合病院 回生病院 |
5)国内外への臨床・研究留学
泌尿器科は多岐にわたる専門分野に細分化されており、それぞれの領域が日進月歩です。徳島大学病院、連携施設のみでは習得できない新しい術式、治療法については、泌尿器科のネットワークを通じて国内の症例数の多い、優れた臨床医がいる様々な病院に学びに行くことが可能です。これまでに名古屋大学、東京女子医科大学、大阪府立母子保健センター、兵庫県立こども病院、八戸平和病院、名古屋第一赤十字病院、亀田総合病院などに研修に行き、徳島大学での臨床に生かしています。
留学に関しても、これまでの留学先と現在も密接な関係を続けており、研究留学を希望される方には、留学経験を積んでもらうことも十分可能です。またこれまでにもモンゴル、中国、エジプトからの留学生を受け入れており、国際交流も行っています。
6)診療内容・診療実績
外来患者数は1日に約70~100人、手術件数は年に約500例を数えます。診療内容は、泌尿器癌(前立腺癌、膀胱癌、腎癌、腎盂尿管癌、精巣腫瘍、陰茎癌)、前立腺肥大症、尿路結石、尿路感染症など一般的な泌尿器科疾患はもとより、前立腺癌小線源治療、神経因性膀胱、小児泌尿器科、男性不妊や勃起不全、女性泌尿器科に関しても、専門外来を設け、積極的に診療を進めています。
◆ ロボット手術
2011年秋より四国ではじめて徳島大学病院に手術支援ロボットDa Vinci Sが導入され、泌尿器科ではいち早く前立腺癌に対するロボット手術を開始しました。従来の腹腔鏡手術に比べて、3次元の立体的な画像のもとで手術操作が可能となり、拡大された視野で、より繊細な手術が行えるようになりました。保険適応である前立腺癌に対する根治的前立腺全摘除術、腎細胞癌に対する腎部分切除術のみならず、膀胱癌や腎盂尿管移行部狭窄症に対しても取り組んでいます。
◆ 腹腔鏡手術
泌尿器科悪性腫瘍や副腎腫瘍に対しては、腹腔鏡手術が標準的なものとなっています。当科では早期より導入し、合併症もなく、安全で低侵襲な手術を行っています。泌尿器腹腔鏡技術認定医を6名が取得しています。腎盂形成術や腎固定術、腎部分切除術など、様々な泌尿器科疾患に対する腹腔鏡下手術を積極的に行っています。
◆ 前立腺小線源療法
早期前立腺癌に対する低侵襲な前立腺小線源療法が2003年より認可され、当科でも2004年から放射線科とともに導入し、多くの前立腺癌患者に安全に施行しています。800例近くの実績があります。
◆ 悪性腫瘍に対する抗癌剤、分子標的薬治療
進行性精巣腫瘍や進行性膀胱癌、またはホルモン抵抗性前立腺癌など、難治性の泌尿器科悪性腫瘍に対しては、新規抗癌剤を用いた新しい化学療法を積極的に導入し、外科治療や放射線治療を含めた集学的治療により良好な治療成績を収めています。進行性腎細胞癌に対する分子標的薬治療も多くの実績があり、多数のグローバル試験を含めた治験にも参加しています。
◆ 腎不全、腎移植
腎不全患者に対して、血液透析のためのブラッドアクセス作成、腹膜透析のためのカテーテル留置術を行っています。また、2010年より献腎移植、2011年より生体腎移植を開始し、脳死下献腎移植も施行し、良好な成績を得ています。症例数も増加しており、今後もABO血液型不適合移植も含めて症例を増やしていく予定です。
◆ 小児泌尿器科
日本小児泌尿器科学会に準じた標準的な診断、治療を心がけています。また手術手技が複雑で高度である尿道下裂形成手術や膀胱尿管逆流症に対する気膀胱手術にも積極的に取り組み、良好な手術成績を得ています。複雑な症例に関しては、国内の専門的なこども病院とも密に連絡をとり、診療にあたっています。
◆ 男性不妊・性機能障害
男性不妊症や性機能障害の診断や治療にも専門外来を設けて診療に当たっています。男性不妊症に対しては精索静脈瘤手術や精巣精子採取など、勃起障害に対しては専門的な検査を行い、それに応じた適切な治療を行っています。
◆ 女性泌尿器科
女性医師による女性泌尿器科外来も開設しています。女性に多い尿失禁、排尿障害、性器脱などを中心に専門的な検査を行い、適切な治療を行っています。
◆ 排尿機能
神経因性の排尿障害とともに前立腺肥大症や過活動膀胱、尿失禁など他の排尿障害を来す疾患も含め排尿機能に関する検査を行っています。排尿機能を膀胱機能検査や画像検査などにより正確にとらえ、病態に応じた治療を行っています。